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公益社団法人認可やさらなる発展のために組織・事業・会計・規約の整備を進め、災害に対する備えや新しい法律実現のために、具体的な目標を掲げて関係団体とともに全力で取り組んでいこう。
2009年の政権交代により「障害者自立支援法」の廃止が決定し、「障がい者制度改革推進会議」では新福祉制度の検討が進められました。その成果として昨年7月に改正された障害者基本法の附帯決議に「言語(手話を含む)」と表記されたことにより、言語としての手話が公的に認識されました。また、東日本大震災後のテレビの政府会見に手話通訳が付くなど聴覚障害者への情報保障のあり方への理解も一段と進みました。
そういう流れの中で、法的な情報保障を求めるため「情報・コミュニケーション法(仮称)」署名をわずか一年で116万筆集め、昨年9月に国会へ提出しました。さらに啓発パンフレット「つくろう私たちの手話言語法」を発行し、「手話言語法(仮称)」制定に向けての取り組みも始まりました。
しかし、現政権への不信感の高まりや内閣支持率の低下により、与党にかつての勢いがなくなったため、制度改革推進も低迷しており、官僚も「制度改革推進会議」の審議内容を尊重しなくなってきています。このままでは「制度改革」が絵に描いた餅となり、「障害者自立支援法」が息を吹き返すという恐れていた事態になるでしょう。
たとえ再度の政権交代があっても、これまでの制度改革に向けての積み重ねが反故にされないような強い運動を進めていく必要があります。
2012年は、制度改革への道を突き進めるか、それとも振り出しに戻るかの正念場です。どちらに転ぶかは、私たちの運動次第であり、全ての障害者とその支援者が一丸となって、国会議員や地方自治体に働きかけるなど、全力をあげて突き進んでいく必要があります。
2011年3月11日は、全ての国民の心に刻み込まれる日になりました。自然災害の恐ろしさをテレビを通した映像でまざまざと見せつけられ、たくさんの犠牲者のことを思うと胸を痛める日が続きました。
義援金や救援物資を多くの方々に支援していただきました。ボランティアとして被災地に支援に行かれた方もおり、被災者の皆さんに代わって心よりお礼申し上げます。まだ避難所や避難地で不便な生活を余儀なくされている方や、生活の基盤を失ったままの方がたくさんおられますので、引き続きご支援をお願いいたします。
東京でも交通機関が止まって帰宅困難者がたくさん出たり、福島の原発事故の影響で計画停電や節電などの混乱が続きました。
この経験の中で得られたことは、災害時にいのちを守るのは日頃からの備えと適切な情報だということです。
2010年9月に当連盟と東京都で「災害時における手話ボランティア支援に関する協定書」を締結し、大震災支援のため後回しになってしまいましたが、現在具体的なマニュアルを煮詰めています。しかし、協定で手話ボランティアを手配できても、支援の拠点は区市町村ですので、地域(区市)における支援体制が重要になります。
地域において自治体と話し合い、聴覚障害者への支援体制を構築するとともに、一人ひとりが自分の命を守れるように、防災のための効果的な備えを広く周知していかねばなりません。
「公益法人制度改革」により、社団法人と財団法人が公益法人と一般法人に分かれ、2013年11月末までにどちらかを選んで届け出をしなければならなくなりました。当連盟は公益法人をめざして、昨年5月の評議員会・総会で名称を「公益社団法人東京聴覚障害者総合支援機構」と決定、10月の臨時評議員会・総会でその下に入る当連盟の規約を決議、現在は公益社団法人の定款案もほぼ完成し、それに合わせた体制案や事業計画案、予算案の作成に入るなど準備を進めています。
公益社団法人となるには、より強い公益性を求められるため、公益目的事業を全事業の半分以上行なう必要があります。
そのため、当連盟事業と東京聴覚障害者自立支援センター事業との統合が必要です。自立支援センターの事業を組み入れたもう一つの理由は、これらの公益目的事業を区市等の契約事業として実施するためには、法人格が必要だからです。
公益法人への移行の過渡的措置として、財政等の細かな部分は2,3年かけて申請した内容に移行していくことが認められているため、今年度に全て改編する必要はありませんので、4月からは暫定事業と暫定予算で準備を進め、都から許可された後にまず事業の統合、次に予算の統合というように段階的に進めていきます。
都に公益法人として認めてもらうためには、役員や加盟区市協会の「公益」に対する意識改革が必要になってきます。「会員だけでなく全ての聴覚障害者のため」ということになると、会員になるメリットを感じられなくなり、辞める人が出るかもしれません。公益法人化が会員減に結びつかないように、連盟役員だけでなく地域役員も一緒になって公益法人の意義やメリットなどについての学習会を開催したり、会長会議等で繰り返し情報や資料を提供するなど「公益性」や新体制についての理解を深めていきます。
社会福祉法人東京聴覚障害者福祉事業協会設立により、福祉法人を核とした聴覚障害者支援のための「総合センター構想」が具体化し、手話のできるヘルパーの養成や高齢聴覚障害者の実態調査、聴覚障害者のニーズ踏査、相談支援ネットワークの構築、聴力障害者情報文化センターとの話し合いなど、その準備を進めてきました。
しかし、自立支援法の施行により福祉法人の中核事業であるろう重複施設の運営と、手話通訳等の派遣事業が大きなダメージを受け、特に手話通訳等派遣事業は都の事業がなくなったことにより運営方法が大きく変わり、この構想を実施することは困難な状態となりました。
都から情報提供施設を委託されている、社会福祉法人聴力障害者情報文化センターでも財政的な理由から組織や運営方法の見直しを進めており、当連盟も加入している都内聴覚障害者関係組織で結成する「東京都聴覚障害者福祉対策会議」で情報文化センターとの関わり方を審議してきましたが、情報文化センターの体制のままでの情報提供施設は受け入れられないとして、運営を当事者主体に変えるような抜本的な改善を行うか、それが無理なら情報文化センターとは別に第二の情報提供施設建設運動を展開するという方針を確認しています。
障害者自立支援法のために、都の手話通訳や要約筆記派遣事業が廃止され、区市自治体との契約で都の通訳者派遣は可能なものの、受付方法や派遣条件が異なるなど格差ができています。格差をなくし区市にまたがる広域派遣に対応するため、都レベルの通訳派遣の一部復帰を求めて来ましたが、本年2月にまとまった第3期東京都障害者福祉計画に完全区市移行が強調されるなど、復帰はほぼ見込めない状態です。
現在、道府県レベルの通訳派遣が残っている地域は、情報提供施設の事業として実施しており、都レベルの通訳派遣を実現するためには以前の制度復帰でなく、情報提供施設独自事業として新たに実施するしか道はないと思われます。今後は情報文化センターの運営に我々が加わるか、何らかの形で第二の情報提供施設建設し、情報提供施設事業として実施する方策を模索していきます。
あわせて、地域担当者会議などで障害者基本法附帯決議の「最も適切な言語(手話を含む)その他の意思疎通のための手段の習得を図るために必要な施策を講ずること」の考えの徹底を図るなどで地域の派遣制度の底上げを行っていきます。
(財)全日本ろうあ連盟や関東ろう連盟でも組織改革を進め、役員体制や事業の見直しを行いました。全日ろう連盟は一般財団法人として見直しを行い、関東ろう連盟も関東大会と青年・婦人・老人の各集いを統合するなど見直しを行いました。東京でも組織改革に着手し、理事会や会長会議で話し合いを重ね、ブロック制度を核とした組織改革案をまとめました。
2012年度から役員の任期は2年になりますので、2年後の役員改選の前に新しい組織体制へ移行する予定です。
活動を進めるためには長期的展望が必要です。ろう者の文化・スポーツの普及、ろう学校との連携強化など継続的な取り組みで、さらなる運動の活性化や若手の問題意識の向上などに直結する事業を実施し、5年後、10年後のろう運動が飛躍的発展を遂げられるように長期的展望を持った取り組みを行っていかねばなりません。
体育部をはじめ、高齢部、女性部、青年部では会員拡大のために取り組んでいますが、なかなか会員増に結びつかないでいます。以前の調査で、スポーツ活動に対するニーズは高い反面、若手が集まる場なのに運動に対する関心が低いことが判明しましたので、6月に開催される関東ろう者体育大会や2013年に開催される全国障害者スポーツ大会などの支援を通して、ろう運動の重要さを認識してもらうなどの取り組みをさらに進めていきます。
しかし、連盟内での取り組みでは新しい会員の発掘になかなか結びつかないと思われ、ろう教育との積極的な関わりや労働支援などを通した全ての聴覚障害者への啓発と会員拡大の取り組みが必要となっています。
ろう教育の問題は、聴覚障害者の生活や社会参加における問題と直結している場合が多いので、私たち当事者団体としても積極的に聴覚障害教育にかかわっていき、教育委員会や関係機関に意見を出していくなどの取り組みを進めます。特に立川ろう学校での知的学校併設問題やろう重複障害児への支援などについては切迫した問題であり本腰を入れて取り組む必要があります。
ろう学校でのスクールソーシャルワークの必要性も高まっていますし、不況で仕事につくことができない聴覚障害者は増える一方のため、東京聴覚障害者自立支援センターの相談支援事業や就労支援事業を通して会員増に結びつくような取り組みを進めていきます。
2009年度はデフリンピック等の波及効果か、若干の会員増加があったものの、2010年度はまた減少しとうとう2000名を割ってしまいました。2011年度も減少する見込みで、新しい会員を増やすと共に、現在の会員が辞めないようにする工夫が求められています。
2012年度は目標だった2500名を見直し、現実的な目標を掲げて、ブロック制の強化を通して区市協会とのつながりを深め、会員拡大のための実効性のある方法を探求していきます。
都内の聴覚障害団体と関係団体が力を合わせて建設した二つの施設が「東京聴覚障害者自立支援センター」と「たましろの郷」です。いずれも建設土地確保と建築費造成のため多額の長期負債を抱えており、自立支援センターは年額約500万円、たましろの郷は年額約1000万円の返済義務があります。
自立支援センターは当連盟が負債を担っていますし、たましろの郷も後援会が中心となって返済のための支援活動をしています。
これらの融資を返済するためには後援会会員を増やしたり募金を集めるなどの活動や収益事業を継続的に実施していくなどの取り組みの他に、公益法人化に伴う連盟と自立支援センター運営統合による総合的な合理化、大久保にある旧事務所(倉庫)の処分も視野に入れた融資返済も検討していきます。
職員体制も連盟と自立センターの統合により再編整備が必要になりますので、併せて見直しを進めていきますが、病気などで体調を崩す役員や職員が出ていますので、役員や職員の健康管理対策を実施していくとともに、事務局長の後継者育成を視野に入れた職員の雇用などを引き続き検討していきます。
OA機器の活用はもちろん、インターネットやメールを活用しての情報処理は、もはやそれを抜きにしての運動の発展はあり得ません。ホームページによる情報発信やメーリングリスト(ML)によるネットワークも活用されていますのでさらに充実させていきます。加盟団体向けのネットワークとしてメールマガジン(MM)による情報発信も行っていますが、まだ3分の1の地域がMMに対応できていませんので、役員や事務局員によるサポートでネットに対応できない地域を支援していくとともに、併用してきたメールとFAXの発信を使い分けるなどの合理化を進めます。
現在、事務所内にサーバーを設置していますが、震災に備えて外部にサーバーを設置してより安定したサービスを提供できるようにするとともに、非常時における携帯への情報発信や安否確認システムの構築も検討していきます。